2003年06月15日

空が狭い。

この土地どうだ?
と、義父から勧められた土地。

ああ、またあの一帯かぁ。ちょっと気が進まない。
けれど、主人と見に行きました。

近づくにつれ、背中がぞくっとする。
それでも、住めるか?わたしは住めるか?
何度も何度も自問自答してるんです。


義父も、義母も、主人も、「いい場所だ」って言います。
うん、確かに、交通の便よし。
叔母の家も近いし、すぐ近くは運動公園だし、いいかもしれない。
と、思いつつも、気が進まない。

だって、近づくだけでぞくっとする土地、どうしてもいい土地だなんて思えないんです。

もう何箇所も、見せられるたびに「ここだめ」と、私だけの「感覚」で蹴ってきたので、主人は疲れ気味でいらいらし始めています。

そうよね、全く感じない人には何が基準でダメなのかさっぱりわからないもの。
私自身だって、何が基準なのかわからないんですから。

でもね、近づくだけでぞくぞくする場所ってあるんです、確かに。
ぞくぞくする以上の何かがあるか?っていうと...ないんだけど。

でもさ、今のアパートだって、石巖當の人形おいたり、塩を盛ったりして何とか住みよい環境に変えてきたじゃない。
できるよ、大丈夫よ、うん。

土地の中たつと、気持ちは落ち着きました。
周囲はやっぱり何か感じるけど。
それに3方を2階建ての宅地に囲まれてる。
ん~...こういう閉鎖的な空間って好きじゃないんだけどな。

「一生住むんだからね、よく考えなさいよ。」
と、義母が言ってくれたけど、心を決めました。
「いいです。大丈夫です。」

ここに決定。
義父が手付を打って、押さえてくれました。

この土地に住むって...考えれば考えるほど、気持ちが暗くなるんだけど...いやいや前向きに、切り替えなきゃ。


手付を打ったよ、と話したあとで
「あのあたりに確か井戸があったんだよ。ちょっと調べてみようね。
 でも考え方なんだよ。井戸で皆が水を得ることができた、人を助けた場所だ、って考えればいいんだ。」
と、義父。

う~ん...井戸だとか考え方だとか、そんな理屈じゃないんです。
だいたいその地域に古井戸があったなんて初耳。

ただ、ここを通るとぞっとする、ここに近づきたくない、思い出すと黒雲に覆われてるようにしか思い出せない。

そんな土地がいくつもある...ない土地の方が少ないってだけ。
だから理屈で「考えて」納得って、できないだけ、なんです。

ああもう、自分の「感覚」が、いや。

#マイホーム #能力